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第26回 UBE ビエンナーレ・野外彫刻展(3) [デジカメ]

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SONY α7II    Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA

戦後、街の美化と心の潤いを目指す市民運動を契機として山口県宇部市で始まった野外彫刻展
1961年より、2年に一度のビエンナーレ形式で開催を続け
2011年に野外彫刻展50周年を迎えました。
21世紀に入ってからは、海外作品も積極的に募集し
国内で最も古い歴史を持つ野外彫刻国際コンクールとして展開しています

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SONY α7II    Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA

作者名:谷口 顕一郎
作品名:宇部市のための凹みスタディ
材 料:鉄・鉄・塗装
サイズ:H220 X W210 X D156 cm
重 量:1100kg
居住地:北海道
コンセプト:宇部市を俯瞰してみた際にその緑と市街地のせめぎあう
しかし時には互いへのやさしさを含んだ有機的な形、に彫刻家として惹かれました。
宇部市を上空から撮影した写真を元に街と緑の境をなぞり
その取り出した形を鉄板で精密に再現しました(約1/4000スケール)
さらに蝶番を取り付けて折り畳むことで層状にヴォリュームを加えていきました
いくつもの層が何か大切なものを包み込む形
その内部空間においては、いくつもの層を通った光と影が日々
様々な表情を見せてくれることを期待しています。
境をなぞりながら未だ見ぬ宇部市を歩き
制作を通してその形と向き合うことで、自分なりの方法で宇部市を考える事が出来たと感じています。

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OLMPUS OM-D E-M10   M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 FISHEYE PRO 

作者名:プロジェクト ムーン チェ ウンドォン-ウィ セボク
作品名:Transmigration
材 質:ブロンズ・塗料
サイズ:H180 X W300 X D115cm
重 量:350kg
居住地:韓国
コンセプト:これは木の鹿の木の古い記憶であり
すべての生命あるものの長い旅に関する記録である。

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OLMPUS OM-D E-M10   M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 FISHEYE PRO 

作者名:津村 拓
作品名:orange
材 質:鉄・塗料
サイズ:H190 X W270 X D330cm
重 量:1700kg
居住地:兵庫県
コンセプト:私たちの日常の当たり前も、小さな事が違えば全く別世界になっていたかも知れない。
普段よく目にするバナナだって、色素細胞が少し違えば、命名者が一人横の人だったら
りんごの色をし、オレンジと言う名の果物だったかも知れない。
 この作品はそんなパラレルワールドの例の一つにすぎない。

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OLMPUS OM-D E-M10   M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 FISHEYE PRO 

作者名:砂山 太一・御幸 明寿・永田 康祐
作品名:dazed by liquor 
材 質:鉄
サイズ:H190 X W470 X D180cm
重 量:550kg
居住地:東京都
コンセプト:布は、たわんだり、突張ったり、垂れたり、はためいたりする。
すると、そこには皺やよじれ、もしくは張力による独特の表面が生まれる。
私たちはこのような布によって起こされた布の形態、布の布性とも言うべき質に魅力を感じる。
素材がそれ自体としてそうであろうとする形に強く惹かれるのだ。
例えば、広い原っぱに布が掛けてあるような風景を想像する。
引っ張られてしわがよったり、風が吹いて大きくはためいたりする。
そういった有様、もしくは風景のようなもの、形態であると同時にできごとでもあるような
そういった形態になる前の質感のようなものを、宇部の湖畔に置いてみたい。
一反の布を掛けるという単純で、そしてささやかな介入を、この作品を通じて行うことができたらと思う。

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OLMPUS OM-D E-M10   M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 FISHEYE PRO 

作者名:田中 毅
作品名:ともだち
材 質:黒御影石
サイズ:H175 X W295 X D110cm
重 量:5100kg
居住地:埼玉県
コンセプト:いままで生きてきて、色んな友達に世話になり、助けられて来た。
そんな思いを託して、こんな人がいた、あんな人がいたと思いめぐらし制作してみた。
友達ってありがたいな、というような所が伝われば嬉しいです。

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OLMPUS OM-D E-M10   M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 FISHEYE PRO 

作品名:跡
材 質:御影石・大理石・漆喰・顔料
サイズ:H220 X W280 X D400cm
重 量:10000kg
居住地:東京都
コンセプト:全てにおいて、残るものがある。
振り向いてみるとそれまで辿ってきた自分の足跡が残っている。
生命活動が停止することと、人の存在が消えることは同意義ではなくまたその存在が消えたとしても
その「跡」は残っていくのだろう。
思い出や写真、手紙、風習、遺伝子、様々カタチやモノを媒体として
人はその存在が消えるまでにいくつの足跡を残せるのだろうか・・・。

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こけもも:

機械のような、生き物のような・・・。不思議な感じですねー。
by こけもも: (2015-10-12 08:42) 

たもぎ

こけもも さん 今日は
そうですね・・以下は、この直作品に関するコメントです
 この作品は「宇部をテーマとした彫刻」として、1962年に現地制作されたものです。
 材料には地元企業から提供された鉄クズが使用されています。二本脚で大地に立ち、空に大きく羽を広げる「蟻の城」の姿は、石炭産業により村から市へ急速に発展し、また戦後復興の中で起こった公害から立ち直ろうとする、逞しい宇部を象徴しているかのようです。
 制作から半世紀以上を経た現在も、宇部のシンボルとして市民に広く親しまれています。
by たもぎ (2015-10-13 12:38) 

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